テキスト1970
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‘,0 '> さらりとした技巧で要点をしつか-1-、i①'―生花で葉糾(はぐみ)ものといつて、草花の葉の組み方で花型を作るものがある。葉蘭(ばらん)水仙、万年青(おもと)杜若(かきつばた)花菖蒲(はなしようぶ)紫苑(しおん)ぎぽうし、いちはつ、しやが、の様なものがこの葉組みものの中に人る。葉を組み合せて生花の流麗な形をつくりあげるのだが、その材料のもつている個性を考えて、状態と生花の技法と伝統の形式の調和によって、生花の特有の形を作りあげる。水仙は水仙の技法があり、杜若、菖蒲、おもと、というようにそれぞれ異った葉の組み方や考え方があって、その形式を知ることも大切である。作る技術と、形式を知ること。これが葉組みもののポイントである。水仙の生花は、花器がかわるに随つて活け方にも変化がある。ここに自然成育のは七種類の活け方を作って解説を加えることにするが、どの場合にも第一の基礎となるのは1本の葉糾みの作り方である。従つて1本の葉組みの作り方(業の揃え方)(はかまへ入れる)(花の高さ)(はかまの高さ)(季節慇)(四枚葉と三枚葉)② 化花の花別のために水仙の葉組みに変化をつくること(花恭と花型によって葉組みに変化をつける)(季節によって花の用いる場所をかえる)(初期、盛期、残花の活け方)以上の様な、技法上の約束、季節的な花型の変化、その上に花器の変化によって花型をかえること。いろいろな条件が重なることとなる。とにかく、葉組みものというのはどの花材の場合でも、技術のむづかしいものであるから、充分紬羽1を屯すし‘せんねて、瓶の化が完成してから、変化のある意匠的な花刑に及ぶのがよい。(はかまというのは足もとの白い株のことをいう)ばらんの化花にしても、この水伯にしても、技巧的なものであ71から材料をいためやすく、面ぷ糾みにとらわれて自然のうるおいをうしなう、といったことが多い。葉組みの塩合に葉を強くためすぎたり、力を入れすぎたりすると、菜の自然の色つやを失つて品格の悪いものになりやすりおさえることが大切である。11月ころの初期の水仙と、一月以後盛季残花の活け方に変化をみせることも必要とされているし、はかまの高さにも高下をつくる。分兄は噛通、3株、5株ほどを一瓶に活けるのが適当である。花は2本、3本程度が上品にみられるが、盛季の花には5本程度まで入れる。生花での水仙は越前や淡路に咲く日本種の水仙のことをさすわけだがその他にも水仙があつて、盛花瓶花にはどの種類も自由に用いるが、生花には日本種の水仙にほとんど限られるといつてよい。ラッパ水仙やその他の洋種水仙を生花に活けることもできるが、日本種の様なはつきりとした品位をみることはできない。これは水仙の生花としていちばん簡索な活け方である。壷にさしてあるが投入れではない。葉糾みをした生花である。座敷の隅棚に10センチ棚の花mn―●ー・ーii―――――●-.. .-.'ー・一量.ー・すいせん小品, ほどの壺(古丹波焼)を飾り、それへ生花形式による1本の水仙を活けた。右勝手の真と胴に2枚ずつの葉をさし出した極めて省略した牛花だが、時としてこんな簡単な略した花も楊所によっては調和がよい。2 .ヽ... .

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