テキスト1970
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如心材料を考えてみると、大体、次のような区別ができる。ので、学問的な植物分類とは考え方が違う。伝統生花の材料のうち、四季を通じて使う(花木もの)花の咲く木もの(ほくもの)特に太い木もの(細もの)細い枝茎の木もの(たれもの)枝葉の垂れるもの(つるもの)つるに咲く花、実もの(実もの)果実を観賞する木もの(以上、木もの)(草もの)栽培の草花の類(陸草)(水草もの)池川に咲く草花(野草)野生の草花(洋花)外国種の花と観葉植物(葉組もの)広い葉を組んで形を作る(以上、草もの)以上は生花の技術的な方面から区別したも春の花木(かぼく)のうちで、生花の材料として最も活けやすいのは「さんしゅう」である。自然に咲くのは3月下旬で、彼岸桜の咲くころに黄色の花が咲き、園芸で栽培される花木のうちでも、柔軟でためやすく生花に適した材料といえる。さんしゅうは、まつすぐな平凡な枝振りなので、それをやわらかく曲線にためて変化のある形を作る。瓶花盛花の材料としては変化の乏しい材料Rではあさ.るん..し。 。・ゅう一秤の生花で「左勝手胴流し」の花型である。右方の長枝は胴で前斜に出ている。真と胴で調子をとり、副は右肩のところに小さい枝1本を入れている。留と控は胴の長さに対して小さく作ってある。右長左短のバランスの形である。さんしゅう、猫柳などはためやすく、どんなにでも美しくためなおし揃えることができるが、生花の雅趣という点から考えて、手入れもある程度にひかえるのが好ましい。⑧の写真は留を白中菊にとりかえた作品。黄色に白花と緑葉の菊も色彩的に美しい。株もとが―つに揃うことが大切である。2 花か生虹早春の春の生花には梅,桜,さんしゅう,桃,木蓮の様に木に花の咲<'花木(かぼく)の材料を活けることが多い⑧ さんしゅうR •••••

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