テキスト1970
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' 匹—~ 所も選んで写真にとった。cの写真は国道のわきに立たずむ私、⑪の写真は道ばたから見おろした竹林の風景である。最後の写真Rは、京都市内にある竹材店の店頭風景である。この竹屋は私の子供のころからのなじみの店で、50年以上もこの竹屋でいけばな材料の竹を買つている。古い京都風の「虫篭窓」むしこまど、があり、竹の樋(とい)を軒端にかけ、立て樋も竹で作つてあるなど、裔売品とはいえ今時めずらしい風景である。このテキストの竹の花器はすべてここで作らせたのだが、京都ではまだこんな竹屋があって、竹工品を作つてくれるのだが、大阪、東京などではほとんど青竹や白竹は珍らしくまして近頃の様に工業製品のビニールで作ったものが、はばをきかす様になると、自然の雅趣を味わう竹の製作品などは、段々と使うことが少くなる様である。近頃、珍らしくなった竹屋の店頭c 12月号を発行する残念な情勢となっをお見せして、竹薮訪問の記事を終ることにする。さて、今日は12月14Hである。咋日と今日を通じて全部の原稿を書いた。10月の花展の多忙からおくれ出したテキストが、どうしても発行Hを取り戻すことが出来ず、12月末にたが、筆者の私の多忙に責任があるとは言え、私としては毎号ごとに、なにか皆さんの参考になることをと考えて、実際には大変な手数をかけて写真、記事を作っているつもりである。数力月前の一日発行にとり戻したく思いつつ、心ばかりあせつているが、周囲の事情のために残念だがこの有様となった。読者の皆さんに深くお詫びします。カラー写真10枚、白黒50枚の写真をとつている。60枚の写真をとるためには少くとも80作のいけばなを活けたことになる。写真の日は午後6時頃からはじめて、20枚ほどとると午11月の末から12月中旬へかけて、⑪ いて、カメラマンを呼ぷ訳でなく、1作活けて写頁、1作活けては写真という様に繰返していくわけで、こんなにしないと新鮮な感じの花が作れないのである。花を活け写真をとるのに1作ごとに30分程度の時間を使つている。そのうちに駄作も混つてくることもある。原稿の空問があったので、内幕話をさせていただいた。この12月〕互を印刷所に廻してす前6時頃になる。前以つて活けておぐ1月号の写真をとる予定である。冬R 11 ~~-

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