テキスト1970
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(12月の瓶花盛花)花材瓶花花材柿R 京都の近郊にぱ竹薮が多い。松尾から山崎へかけての西山には、青々とした竹薮の丘が延々とつづいてみえ、嵯峨野の景色の中には深い竹薮の道が必要な舞台装罹になつている。それほど竹の多い京都なのに、最近、市内に竹屋が段々と少なくなってきている。建築用材としての需要が少なくなってきた関係もあるだろ⑧ うが、いずれにしても以前のようなことはない。私逹がいけばなの花器に使う竹やその他の材料に使う竹は分量として切るお話もしれたもので、大したことではないが、いちばん困るのは、竹の切り方が拙くなったことである。私逹の花器に使うのは孟宗竹が多いのだが青竹にしても白竹にしても、切り口のすつきりと切ったものでないと、どんな美しい竹でも花器として使いものにならないほど、いやな感じのするものである。私の近所に古い店の竹屋がある。私の先代のころから買いなれた竹屋なので随分古い店だが、表適りの店先きの屋根に、商売品の竹の樋(とい)をかけたひらや建ての古い店で竹の種類も多いし、それに第一くなった爺さんのころは、寸筒の花\ 、亡8 初冬の花... R 盛花水仙アカシャ白寒菊水仙つばきR

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