テキスト1970
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ら1本ずつ適切な形に組んで作る。長短葉組みを作るとき、はじめに葉のくせの少い形のよいものを選択する。―つの生花を活ける場合、真とか留とかその場所によって葉組みの長さも形もちがうかはいうまでもない。活けあげてから、はかまの(白いかぶの部分)の高さを一致するように揃えねばならぬので、はかまを入れるときに、その高さを考えて作る。いよいよ花器に立てるときに五本の株もとの袴のそろう様に、葉糾みを作るときに注意するわけである。(段ちがいにならぬよう)花を入れる株は葉は4枚、葉だけのもの(若い株)は3枚組みとする。葉組みするとき葉をためすぎたりいためたりしないよう、手軽く扱うようにする。葉組みをするときは花槃とも横向き又は下向きに持ち、上万へ立てて葉組みをしないほうがよい。葉がはなれやすい。ここに掲戚した葉組みの分解写真は花葉を袴に入れる順序を示したものだがこのような技巧的なものは、純羽日を重ねてその上で完全に仕上る性質のものだから、まず、なにより練羽1が肝ヽ心ということである。葉組みが完仝に作れてから花形を考えることになる。水仙の槃組み① ② R 6 1本のすいせんの株のしつかりしたものを選び,白いかぶ(はかまという)を抜く。はかまの部分を右手の指で軽くもみほぐして,その後に.花,中側の葉,外側の葉の順序で抜きとる。抜きとつた葉は2枚ずつす前えて長短をとり,葉先をよくそろえ,あまり強くよれている築は指先でより返すようにして,梨のくせをなおす。葉に白い粉のように色づいているのを,落さないように,光沢の出るのはみぐるしい。花葉を抜いたところである。写真の上)jの2枚の葉はよく揃つているが,下方にある葉はくせがあるので,こんな葉は2枚揃えて手にもちかる<ねじりかえすようにして,くせをなおす。次に,2枚の葉をもつて凹みのある菜の内部を下向きに持つて,帷くためる。葉組が密若するためである。反対の方の2枚も内側に軽くためておく。花の形が悪ければ,別の株からよい花を選んでくる。はかまに葉を入れる。2枚ずつ王ねて菜の足もとを斜に切り袴にさしこむ。③の写真は2枚の業をはかまにさし入れているところだが,この場合,菜の内側を下向きにして人れるのがよい。なるべく葉組みがびつたりと密着するように注意するわけである。ここで,全体のlj.:花の高さを考えること。高さによって袴の入れようが迩うからである。

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