テキスト1969
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/ J. 』‘Rこのガラス器はイタリア製のガラス花瓶である、高さ45センチ、楕円形の口径は25センチ、の大ぶりの花器である。淡い緑色と赤褐色の斜線が因案になつていて、モダンな感覚の花器である。透明ガラスで内部がすけてみえるし、図案も美しいので、これに入れる花も中々むづかしい。足もとの直線の美しい材料、水の中に見える花茎の色と図案の色の調和を考えること、それになにより必要なことは、モダンなガラス器に調和する感じの花であること、こんな点を考えて、黄花のカラーを活けることにした。活けることにしたが、この粋想は花器にびつたりとして、花器を引き立る部分にぬい針を柚ざしに挿して、軽く招めたが、こんな系統のいけばなは、考えることが技術であり、挿し入れること、留めることはつけたしの様な簡単な処理で出来上つてしまう。従つて見る方もこの作品の感覚に主点をおいて、見ることになる。背高い花器なので、花は低く挿して首もとが、花器よりのぞく程度にてる叫るい作品となった。花茎の足もとと、上部の水へはい.. A B ⑧これも外囚製のガラス瓶である。赤褐色の細口胴ばりの花瓶。このガラス器は少し右方へ傾いているのが而白い。吹竿で吹き込んで形を作ったものだろうが、倒れた形に作りあげた製作者の気持ちが楽しく感じられる。一ぃ向さ50センチ余り、かなりどつしりとしたガラス瓶である。花はひまわりの黄花と、びようやなぎ(未央柳)の実、枝についた実が溢い紅色と青く黄色い実と入りまじつて、渋い色調の中に明るい慇覚がある。(創作の。ヘージ)花器に対して同色系統の色調の花を入れたのだが、斜に傾いた花器の形と花の色が―つになって、この作品には異国趣味を感じられると思うのだが、如何ですか。この花器には、ひまわりの首を短かく並べて一種挿しで充分だと思う。細長く高いガラス瓶の頂点に、ひまわりの花4輪をならべるのも単純で面白い花となるだろう。いろいろ材料をかえてみて、のある活け方の出来る花器だと、楽しくみつめている私である。変化新しい感じのいけばな顧,, ビヨウヤナギヒマワリカラー

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