テキスト1969
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R少し黄ばんだ淡色の透明ガラス花瓶である。青楓にオレンヂ色のすかし百合の二種を活けた。ガラス器の清冽な感覚に緑の楓の菓。これはすばらしくよく調和する。しずかな楓の感じではあるが、ガラス器に重なった下枝は、清流に枝をかざした様な情趣がある。オレンヂ色のすかし百合2本、これも自然趣味の花であり楓に調和がよい。加えた。少し雅致を添える様にと加えてみたのだが、あるいはこの枝は不必要かも知れない。趣味に清涼の感じを加えるために、ガラス器を使ったという、そんな感じの瓶花である。ガラス器の種類に右の肩の位脱へ楓の木を1本さしとにかく、この瓶花は落舒のある25センチ程度の花器である。オレンA よっては、しつかりとしたこんな花もはいる。Rすきとおったガラスの壷、高さヂ色のすかし百合2本、紫ききよう6本、紫蘭の実のあるものを2本そえて瓶花をつくった。紫とオレンデと緑の配色は美しく、軽やかな感じの瓶花である。紫蘭は5月に露地栽培で赤紫の花を咲かせ、8月煩に実を結び、葉ものびのびとして流動な感じのある材料である。透明のガラス器は内部が見えるので、足もとの丁字留を美しくするために、組針をさして丁字留にする。すきとおるガラス器には花材も茎の美しい直線的な草花が適している。写真でみるように横へひろがった花型であるから、このままの形を水盤に入れるのもよく、また、この配合で篭の投入れにするのもよいだろう。すべて透明のガラス花器は、すきとおつて内部が見えるので、それをどんなに美しく処理するかが、ガラス器のいけばなの特徴といえる。6 AB 5清涼.ガラス器のいけばな青楓すかしゆりすかしゅりききよう紫蘭B

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