テキスト1969
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c乳白色のうす手のガラス鉢、これは古いイギリスガラスである。そのままには水を入れにくいので、111ヘガラスの花器を1筒のように使って、それに花を挿した。テッセンの白花、紫赤のダリア、シャガの緑の葉をあしらって、群りの中へ軽く流腸な線を加えた。テッセンのつるを竹につけたまま、にテッセンの白花を低く1本。ダリアは左方中段に1本と前方低へ2本、前後にならべて挿し、下部く1本入れた、アクセントをつけるためにシャガの緑の葉を右後方へさした。白いガラス器に対して美しい色彩の盛花である。わ立ってみえる。写真でみると霊なりの多い花にみえるが、定際の作品は軽やかにさつと手早く活けた盛花上方である。こんな花器の花は10分間程度で活け上げないと、花の新鮮さをうしなうことにもなるし、花恭をいためる心配もある。手早く活け上げて出来上りの効呆を考える。鮮麗な花と菓の色彩が、白いガラス器を背景にして、浮き立つ様にきD ⑪腰高の盛花器、透明ガラスのこの花器にアカバンサス8本、ダリア7本を活けた。この配合は7月の花として練習用花材にでもある普通の材料である。アカバンサスの青色の花頭を同じ長さに揃えて、直線の花茎をそろえて挿したところに工夫がみえる。ダリアは前方より右方へ長く花を並べ、後方の1本で奥行をとつてある。最近、百貨店などでみるガラス器には随分変った形のものがある。色も各種の色つけをして、機械製品による大量生産が悪趣味のものを作り出して、搬悪を慇じる様なガラス花器が氾濫している。陶器の場合でも型によって作られる変な形の花器が多く、悪い趣味のものを押しひろげている様に思える。つて低俗趣味の花器が多い。形が変つており色がきれいであるというだけで、花を活けて調和がとれるだろうかと考えないで買う人が多いのだガラス器は最近流行の花器でもあるから、陶器の様に標準のつけにくい関係もあつて、低俗趣味のものも売れて行くのだろうが、花を活けるための花器であるから、なるべく単純な趣味、形のものを選ぶ様にしたいものである。。フラスチック製の花器よりもガラス器を使うことにしたい。どんな場合にも上品な趣味、それを払調として花器を返ぶようにすることである。と思っ。5 c アカバンサスダリアテッセンダリアシャガの葉。フラスチックの製品もこれに加わ

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