テキスト1968
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cガーベラは紫紅色2、淡紅とオレンヂ1本ずつ、クロトンの黄と緑の交色の葉2本、これを取合せて盛花を作った。花器は黄禍色腰高水盤。この盛花は色彩的に美しい花で肌るい色、新しい感じの盛花である。花型は立体調の自由花型で、こんな花を活ける場合には基本花割を離れて、花材の引き立つ様に考えて自由な形に活けるのがよい。ガーベラは花色も美しいが、のびやかな茎の線の美しさ、軽快な花の個性が充分に引き立つ様な考え方で活けることである。花の配列、色の配列、茎の立て方、そんな点にc ガーベラクロトン‘・o注意する。クロトンを前方ヘの位置に一本、その中間にガーベラを前へ傾けて挿す。右方を前斜に出し、左方を史へ控えて挿す。クロトンの黄葉の群りの中からぬき出たガーベラの細い茎の線、ここにこの盛花の美しさを作ることを考える。材料のもつ形と色を、充分利用して新しい花型をつくろうとする考え方で活けるわけだが、こんな材料を活けるときは基本型を離れなければ、自由新鮮といった感じを出すことはできな一本傾けて挿し、後方の控パーティー会場のいけばな(大阪ロイヤルホルにて)10月17日、大阪中の島ロイヤルホテルにおいて、スイス、ユニバーサル時計会社上催の。ハーテイーが開催された。藤本義一氏、安藤孝子氏の御依頼によつて会場の装飾花を活けることになった。ホテルのダイヤモンドルームという、このホテルでは一ばん広い宜女会場の中央に飾る花なので、周囲にテーブルをめぐらしたどこからも表の見える様に活ける円型彩式のいけばなである。化器は人い肖竹を50本ほど三段に糾んでまる<立て、木製の箱に仕組んでいけ桑原隆しい、香りがよく。ハーテイーにはふさわばなセットを作った。さんきらい、いいぎりの実、モンステラの葉、ジンジャーの黄花。それへ白黄紅の菊を二所0本ほど挿して仝体をまる<作って、約3時間で写真の様ないけ花を作った。こんな形式の111に花道家の作った新しい工夫がいるものと思っているが、今後も機会を叫て研究したいと111心つている。上催者の時叶会社社長は袋華であり、色彩が美しい、とほめて下さったり、藤本義一氏安藤孝チさんも、色がとても美しい花だと好評していただいたが、こんな環様の会場花について、今後はもつと新しいアイデアによる意匠的な作品を考えたいとIll心つている。5 ' 吉C

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