Rモンステラの葉2枚、オクラの枯実1本、淡紅のバラ3本の瓶花である。花器はさびた色の掲色腰高花器。モンステラは電信蘭ともいわれるが、温室のガラス窓に気根を電線の様にまとわせて競分をとる珍らしい性質の植物である。オクラは果実を食料とするものでこれは実をとり去った枯実で、殻をひらいて花の様にひろげて使った。たっぷりとしたモンステラの緑、オクラの淡い掲色、バラの紅色と緑の葉、色彩の美しい瓶花である。花器の中へ剣山を入れて留めたが、モンステラの茎の直立した形にそわせて、オクラの茎を立て、背高い調子のこれは立体の瓶花である。この花形は基本型に入らない自由な形で、主として直立する茎の美しさを引き立てる様に考えたが、長い前方のモンステラとオクラの茎は少し前方へ傾いている。後方のモンステラを深く入れて前の茎で葉を切る様に重ねているところに、技巧の美しさを見せようと考えた。バラの三輪の配肖も変つているが、右方の高い花は前へ傾け、左の花はほとんど匝立させて、これで後方に控えて見える。中央の花は低く前に傾けて水ぎわに葉をたっぷりと見せて、花瓶の内部を見せるように挿した。A ノゞラ⑧コスモス、種を青掲色の水盤に活けた。コスモスは俗に秋ざくらともいわれ、秋びよりの中秋の頃、股家の庭などに咲く風景は実にのどかに感じられる。コスモスのうす色ばかり見る日かな、という句の様に紅、淡紅、白の花が入り交つて日毎に咲きつづける垣根のコスモスはのどかな秋の象徴といえる。盛花にも瓶花にもコスモスは活けにくい花である。なんとなく投り込んである様な活け方がコスモスの活け花らしく見をるのだが、さてあらたまつけいとう、紅しだの3て活けて見ると、中々むづかしく写真にするといよいよ咸心じの出ない花である。この盛花は、水盤の中央にコスモスを五、人本傾けて挿し、その後方、控の位附から中間、右前の留の位齢ヘかけてけいとうを4本挿した。コスモスの柔い緑の葉けいとうの濃い紫紅色足もとにべにしだの美しい葉を庭から切りとつてすぐ、築のいたまない様に挿しそえた。水盤をおおう様にたっぷりと葉の緑が新鮮であるこれは色彩の美しい盛花で単色の写真では慇じが全然出ない。B 4 RR uモンステラコスモスけいとうオクラしだ
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