テキスト1968
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R腰高の水盤にツルモドキ、ミリオクラタス、赤い花のダリアの三種を盛花に作った。背を低く横にのびやかに出して、特徴のある花形を作ったが、この3稲が案外よく調和している。洋花と日本種の花材とを配合することは普通なのだが、お互いがよく調和するということが肝心で、この場合、ツルモドキとミリオクラタス、ダリアの3種を重ね合せて挿し込むとどうも美しくない。色も混雑するし趣味的にも感じよく見えない。とけ合わない別種の性格の材料なのである。従つて写真にある様に、頸ね合わさないで別々の位四に花材を置き、そのバランスをよく考えると、案外面白い花となる。この写真は9月のはじめにうつしたのだが、ダリアもまだ貧弱で色も平凡である。白系統の大輪花がよく調和すると息う。腰高の花器なので下部を垂れるように作ったが、低く横にのびたこんな形の盛花も中々姿のよいものである。ツルモドキの枯れ枝の線をダリアの方へもつて行き、軽く結合のためのアクセントを作ってある。R ダミリリオアクツラルタモスドキ雪柳はげいと中菊Rはげいとは黄、紅、緑に染めわけたもの1本、花器はかなり色の強い黄色の水盤である。はげいと、菊、雪柳をこの花器に入れてみると、色彩的に美しい盛花となった。はげいとの前へ雪柳の軽やかな枝を重ねて、浅みどりの葉がはげいとの色と重なり合つて美しい。足もとは濃緑の菊の葉でぐつとおさえて、花器との配色がよい。宙柳の足もとの直線をあらわに見せて、この盛花は、ともに色彩に重点をおいた盛花といえ自由な花型であるとる。花器の半ばをすかせて水面と花器の内部の少し紅がかった黄色を見せる様にした。はげいとは茎のしつかりとしたものを選んで活けることにする。首もとのふらふらとするものは若い茎で、この程度のものは水揚が悪く、堅くかたまったものを選ぶようにする。足もとを水切りして、熱勘の中へしようちゅう少益を入れ、その液で二、三分間、足もとの少し色の変るほど煮く、その後、冷水にうつして小時間おく。煮くときに熱気のかからない様に注意する。B 4 ...... @

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