テキスト1968
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と(HB)の鉛竿2本を使って、後2Bで書く様にすると、前後の区別(3分開程度で写生するのが理想お稽古のとき先生になおしてもらつてから、それを簡単に写生しておく習恨をつけたいものです。いけばなの進歩のために役立つし、保存しておくと「私のいけばなノート」が残っていつまでも楽しいおもい出になります。是非、実行して下さい。いけばなを写生するときは(2B)方の枝、葉、花は淡い黒色のHBで描き、前方の枝、菜、花は濃い黒色のがついてわかりやすい。かくときは、花型の大体を略線でかき、画の大きさや、枝と花葉の長さなどをきめること。その次に前方の花葉から少し丁寧に書いて段々と後方の花葉をうつして行きます。的です)お友達の活け上ったお花を拝見する場合など、があります。これは作者に対して失礼ですから、必ず正しく前から見るようにしましよう。活けていらっしやるのを後から見る場合があります、見る方はそつと見る心なのですが、見られる方は気づまりで活けにくいものです。あまり永く見つめないのが礼儀というものです。\お稽古のしおりななめから拝見する人Rスカシュリ、カラジューム、カンゾウの葉、三秤の瓶花である。カラジュームは鉢栢のものを抜き、根を水洗して使ったが、これは切り花にしても水腸がよい。白い葉に緑の校様があり、清新な感じの深い材料である。スカシュリはオレンヂ色、2木を高く抑し1本は前に低くさし出してある。カンゾウの葉は水拗よく、すすきと同じ形だが、なんとなく柔く風雅である。このカンゾウの葉の曲線で、全休の花型が軽やかに流似な感じに見える。A R小葉のまさき、ビンクのカーネーション、ぎほうしの花と葉、この三種の盛花である。花器は青磁色に紅のくまどりのある食器皿を使った。この盛花はかなり技巧的な盛花である。材料の配合としては、特に変ったものでもなく、よい花材でもない。平凡な材料であり、色彩的にも美しいというほどでもない。ところが、この平凡なものを一応、形よくまとめ上げるところに技巧が必要となってくるのである。湖い皿であるから剣山がめだっ、それをかくすためにギボウシの葉4枚を使ってあるが、平面に並べたギボウシの葉の向きと糾み合せ方、細い花の傾斜、カーネーションの花の配列、まさきの足もとの空間、その配列の仕方。これらをよくみると、こんな性質の材料を活ける楊合には特に技巧がいるものだな、ということがわかると111心う。そんな点で普通の作品とは異色があるといえるのである。水面の美しさも大切であるし、カーネーションや、まさきの足もとを通して見える後方の水血にも注意してある。B 6

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