テキスト1968
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(E青と年も先月号におもとの生花の絵を掲載して、少し説明しておいたが、ここではさらに花型の変ったものについて解説する。おもとは6月に花が咲き夏に実となり、冬に入って実となる。花といつても普通に考えられる様なものではなくて、ふきのとうの様に、うす緑の実の様に見えるわびしい姿のもので、これが葉株のまん中に出生して、夏季になると、その実の側面の葉が生長してひろがり、冬の実の色づく頃には一株のわきに実が出ている様な状態となる。おもとの生花に、実を葉株のわきに入れるのは、そんな出生の姿をうつすために、特殊な活け方をするわけなのである。生花には必ず水盤に活け、背を低く作り留を長く作つて、横ひろがりの安定した形を作る。c 1)(葉11枚、実1)(葉13枚、実1)程度に活けるのが頃あいである。葉9、実ーの活け方(A図)葉11、実ー、の活け方A 定った活け方がいろいろあつて、中々複雑だが、普通は(葉9枚、実(葉)真、副、立ち葉、見越胴拿路うけ葉)控(実かこい)留(流し葉)胴の左わきに入れる(風かこい)以上の様に葉に特殊な呼び名がある。実は胴低く入れる、胴の葉の下になる。これは前号に絵圏とともに解説しておいたが、の名称に変化があるので、それを記して四く。(総かこい)路うけ葉)の右前の下9枚の活け方とは、葉受葉と呼び、真の葉のすそもとに実を置く)(立葉に添うて若葉を入れる、これを中葉という)小葉を人れ実を抱く、実かこい葉と名づける)(控は普通に入れ、控と呼ぶ)(胴を風かこいと呼ぶ)(胴に添えて入れるすそもとの葉は、胴のあしらい葉と呼ぶ)その他、9枚の場合と同じ。葉13、実ー、の活け方(B凶)(葉)11枚の花型の上に葉の増すのは、(真かこい)(留の返し葉)の二枚である。真のかこい葉1枚と、留に向い葉として、そり葉を使う。この葉によって、全体が二つの株になる姿である。(主株と子株)11枚の花型の場合は(真の葉を露(実の前にB 7 花万ぉ. 分体花形(株わけ挿)主株11枚子株5枚2果生

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