テキスト1968
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まゆみ(真弓)は山地に自生する落葉喬木で、にしきぎ科に属する木もの。昔、弓をつくる材料にしたのでこの名がある。別にぎ」ともいわれる。夏に小花をつけ秋に入って紅色の中に朱色の実をつける。柔かい木質のこの木は、風雅まゆみすいせんな味わいのある木で、温雅な感じの瓶花をつくるのに適した材料である。写真の様に木振りは平凡だが、実の色はさびた紅色と朱色をまじえた上品な感じの実ものである。「やまにしきて、白磁にしんしや釉(紅と緑)の壷に入れた。変った花形よりも上品な味わいを出そうと考えた瓶花である。これに早咲きの水仙3本を配合し6

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