テキスト1967
64/100

三十数点の中から、撮影しやすい作品を七点を選んで掲載することにした。いつの場合も会場作品は、実際作品はよくても、写真効果の悪いものが多い。複雑に変化に富んだよい作品ほど写真では反対にわかりにくい。ここにあげた七作はその中の単純な小品的な感じのものである。Rガーベラの花(右二本は淡黄、左一本は淡紅の3本)、葉4枚の小品盛花。葉は黒々としたほど緑で、しつかりとした4枚を前向けに後へ深くならべてある。カットガラスの盛花器に剣山のかくれる様にさして、水面を美しく作った、明るい感覚。A ガーベラ一種R宿根カスミソウ(多年生)の咋年より保存した枯花。白い花色と褐色とが交つて変った調子の材料である。これを一とたばに束ねて、剣山にさしてある。リアトリスの淡い白紫色の花が5本、株をわけて入っている。カスミソウの変った咸心じと、リアトリスの南国調の花の感じとが―つに結ばれて、この小品瓶花にはなんなく異風な新らしさを味わうことのできる花である。花器は白色の陶器で単調なデザインが、この花の感じに調和していると息う。若々しい新鮮な屈じのある作品である。型にはまらない自由な挿し方も、この場合新らしさを出している。B (素子作)c淡い青磁に濃紫の線が、花器の上下に入っている。モンステラ4枚。ストレチアの枯である。ストレチアの枯れた葉を1本入れてある。4尺ほどの高卓(たかしよく)にのせたが、これは、温雅な趣味の瓶花である。特徴の少ない花だが、実際に清らかな美しさがある。右方へ思い切り長く出した枯花が、花形をのびやかにしている。花2本(褐色)、白百合4本の瓶花4 出品の中からBC , I 小品いけばなの会(7月1日2日•冨春軒にて)匿;云こaL』宿根カスミソウ・リアトリス白百合・モンステラ・ストレチア_/・

元のページ  ../index.html#64

このブックを見る