テキスト1967
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`•,.0f 一[[〗前回において、草のR‘Rについて解説したので、今回はcについてお話をしよう。(草の花形のC)||草の草_|l生花の草の花形の考え方は、普通の形の材料を曲げて変化を作る花形R°自然の木振の風雅に曲のあるものを活かして、花器におさめようとする花形⑧。と、今―つの場合は、花器の変った形のものを使うとき生花について(そう)の花形④ 山百日紅87654321ーーん姫百合(草の花形C)に、それに調和する様に考えねばならぬから、自然、変化が生じてくるこの場合の活け方を「草の草」という。例えば二重切筒の生花三重切筒の生花二管筒の生花三管筒の生花水盤株分括(かぶわけ)舟の花器(置き舟、釣り舟)一重切筒、ふくべ窓内の花葉組みものの変化など、花器が変るにつれて花形も変つてくる。それにふさわしい材料を選択し、花形もその花器によくのるように活けねばならぬから、自然、変化を生じることになる。また、かきつばた、水仙、ぎほうし、おもと、しやがの様に葉組みものの材料は、普通の花形の外に変化のある雅趣のある活け方があり、自然、花形も変つてくる。この様に、生花の中でも最も変化のある扱い方をするのが「草の草」という。わかりやすい様に、これをcということにする。さて、この講座において、生花の真、行の花形とともに、草の花形の解説をもあわせてお話をしようと思つている。草(そう)の花形のバランスのとり方草の花形の場合は、花器が変つているか、花形が変つているか、或は材料そのものが、すでに変化のあるものの場合が殆どなので、花形のバランス(つりあい)をよく考えねばならない。花形を二つ合せたり二管、三管)三つ合せたりする場合に、それぞれの生花を二つ、三つ複合することになるから、バランスのよくとれた形を組み合せることが必要である。ここに掲載したにかんづつのせいか,'ーーの様に、上管(じようかん)の花形は右勝手の真流し(しんながし)の曲のある形に、下管すぐな姫百合を真(しん)の形に入れ、上とは反対の形の左勝手に小さく活けてある。上下に大小の大きさを取合せ、左勝手、右勝手を組み合せ、草の花形と真の花形とを組み合せる様に、花型のバランスをよく考えて活けることが大切である。木と草(くさ)との配合、緑の木と朱色のやさしい姫百合との配合は、色彩的にも材料の性質の上からもよい調和であるが、これは花形以前の盛花瓶花に共通する考え方であつて、生花の二管筒の花形配合とは別の必要な考え方であって、その上に、二管筒の特別の花形の取合せを考えねばならぬこととなる。二つの筒に入れる、花形の組み合せは、②草の形(二重、三重、R真の形(小さく)「二管筒の生花」(げかん)は、まつ二管筒の生花真流し〶真又は行の形(小品に活ける)〶行又は草の形(大きく登り活け)大体、右の様に花形を組み合せて活ける。但し、枝振りの自然の姿を風雅に配合して、変化を作ってもよい。例えば夏はぜささゆりつばきの様な配合は調和がよいだろう。また、上下に3種の材料を配合するのもよい。青芽柳ーつばきすいせん上段に根締めをつけ、下段に一種いれる配合である。どの場合も、花形の風雅に感じられる材料を取合せること°窮屈な活け方でなく、自然風な花形に仕上げること。―つの花形は、(真、副、胴、留、控)と全部はつきりと備わらなくとも、真、副、留の三体になつてもよく、真、副、胴、控の四つで仕上げてもよい。掲載の写真は、上管の山百日紅(やまさるすべり)の自然風な枝振りを利用して、真をかぶる様に「真流し」の形に仕上げ、副は殆んど短かく作り、胴を左へ長く出して、留を短かく、控にも一枝さしてある。梅すいせ老松かきつばたさつき菊こでまり野菊雪柳雪柳ーばらかき青楓ー桔梗白百合つばた8

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