テキスト1967
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Rさつきの赤い花が濃緑の葉の群りの中に少し見えて。大きい枝と小さい枝2本を、褐色の扁壷(へんこ)の花器に安定させた。横長の花器の左の隅へ株もとを寄せて、右方をひろくあけて、水ぎわの変った調子をつくろうと計画して活けはじめた。右へのびたさつきの枝の足もとは、葉をつけないですつきりと、幹の見える様に留め、左方の小さい枝を低く押さえる様にしまらせて形をつくり、その中央の前後にてつぽうゆりを3本、中間のこころをもつて入れた。は、花菖蒲の様な直線の材料もよく調和するが、大輪咲の百合や、芍薬の様に大きい花葉のものがよい。枝振りの平凡なものは、菫くるしいだけで面白味がないが、枝幹のすきのある花葉のまばらに、枝ぶりの引きしまったものは季節感もあり、色彩的にもよく、深い味わいが感じられる。花形とその活け方に工夫のいる花である。さつきの様な小さい花葉の材料にさつきは、花葉の多すぎるもの、⑧さつきばいのはなとよく似た姿の初夏の花でかんぼくの一種°垂れ枝に白花が群つて咲き、かなり賑やかな恙じの花なので一種括がよい。副材をつける場合には、淡泊な感じの材料がよく、また、かきつばた、しようぶの此のみ(所月梅)はうをつけるといった調子がよいと忍う。写真の花は、黒色花瓶になるこ百合をあしらった瓶花だが、右方は曲のある枝、左方は直線の枝、中央の上方から強く前方へ出る枝と変化を考えて括し日本いけばな芸術協会の記念の日に本会は昨年12月5日、高松宮妃殿下を名誉総裁に推戴して、を挙行されたが、副総裁、会長を未決定のまま42年に入った。4月3日東京都芝高輪閣(高松宮邸)において、理事、評議員二百数十名出席のもとに、副総裁、会長の就任式が行われたが、この写真はその際に撮影されたスナツ。フ写真である。高松宮妃宮久子殿下御臨席のもとに、就任挨拶をされる副総裁石坂泰三氏、会長細川渡貞氏、理事長勅使河原酒風氏、副理事長小原盟雲氏、常任理事桑原専渓氏(右端)など。発会式典2 .... -・ ヽ@ さつきばいなるこゆりR さつきてつぽうゆりナこ。•••

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