テキスト1967
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このかきつばたは4月17日に活けた。盛季に入ったかきつばたの生花である。円窓(えんそう)という竹器に、葉組五つ、花二本で花形を作ったが、に入れる「真のくばり木」である。真のくばり木を用いる楊合は、すべて留、胴、副、真、控と、逆に入れて行く。この生花の葉組みはくばり木は前後まつすぐ(留3)(胴み、花は真と胴に入っている。かきつばたの葉組みは5枚に組むのが正しいのだが、花形の美しさを見せるために、真副は3枚に省略する。留と控は若葉の心にて、2枚にする。ずんどう(竹筒花器)に入れるかきつばたは、普通、花2本又は3本とする、3本のときは真、胴、留に入れる。5)(副3)(真3)(控2)と組3枚と①⑤⑤ ②えにしだは細い枝もの中でも技巧のみえるむづかしい材料である。まず、足もとの小枝を美しくとりはらつて、らかい曲線をつけてため、枝線の混雑しない様に美しぐ整理する。枝のとり方、ため方、揃え方などの中に優れた技術がいる。丁寧にしかものどかに形作って行く。細い茎多数く入れることとなるので、活けるときすぐ立てないで、花呉座の上へ置いて、絵を画く様な涸チで形を作って行く。このやり方だと時間も早くでき上り、活けやすい。② 一本一本丁寧に揃える。柔' 写、fつ。⑧とくさ、いちはつの水盤株分け挿しの生花である。左方をおもかぶ、右方を子株という。(子株はねじめ)、主株と子株のまん中に美しい空間を作る。魚道生(ぎよどういけ)とも真のとくさは真に七、八本、副は左方へ変化のある茎を選んで曲をつくつてさし出し、胴へ3本ほど入つている。控に1本、これは軽く少し離して挿し、ゆったりとした雅趣のある花形を考えた。いちばつは花1本、留に入れ、葉組みは前へ万枚組、後方へ3枚、沈みに低く3枚糾が人つている。(花1本、葉組み3)③ 5 かきつばたえにしだとくさいちはつ①① 4月の生花

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