テキスト1967
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。特に太い木もの材料(例えば老松、梅、桜などの)は、足もとを、板の上に釘で打ちつけ、安定させる。瓶花の留め方のうち、一般的なも板どめ丁字留丁字針足をたして丁字留釘を打つのは次の様なものです。①(丁字留)、も足もとを割つて、小片をさし入れる。②(針をさす)足もとに縫針を丁字形にさし、丁字留とする。(足もとをたして、丁字留)足瓶花の留め方水盤(板どめの方法)草花でも木もので木又は竹のの短いとき、図の様に添え木をして、それに丁字留をかける。④(釘をうつ)、太い木ものには丁字留を釘で留める。その他、留め方に種々な方法があるが、以上の程度で、殆どの材料は留めることが出来ます。材料のうち、細く柔い木ものや、草花でもためられる材料があります。瓶花は原則として、ためる(曲げる)ことはしないのだが、足もとの悪いもの、木ぶりのまつすぐすぎる材料などを、少し曲げると、花瓶にも入りやすくなり、花型の風情もよくなる場合があります。生花の場合は、ためることが普通であり、それによって花型を美しく作ることになるのだが、瓶花盛花は自然のままに見えることが必要条件なので、たとえ少しでも曲げることがあっても、それが少しもわからない様に、自然らしく見える程度に、上手にためる様にします。ためる場合は‘―つの場所で急に曲げないこと。三か所ほどにわけて少しず、ためる。ためる場合は左右の両手の間をあけないこと、殆ど密着させて移動する様にします。ためるはじめて盛花瓶花を習う人達には花形の凡その計算を次の様に教えることにしています。①盛花は丸型水盤の場合、その直径の二倍半程度が、真の長さ。③瓶花の場合は、壷の高さの二倍半程度が真の長さ。真の長さが定ったら、真に調子を合せて、副、胴の長さをきめます。その程度で、あとは多少長短は自由に考えることです。寸法にこだわるのはよくありません。なるべくは、花器によく調和する寸法を自分で考えて、なれることが大切です。花型を定めたり、寸法をきめたりすることは、一寸考えると解りやすい様に思えるが、こんな習い方は、いよいよ花の自然から遠ざかることになり、技巧的に早く上達する様に思われるが、結局は、自分のほんとうのよい作品を作るのに、かえつて時間がかかるものです。いけばなは自然の草木を相手とする自由創造の芸術であるから、その始めから、最後に至るまで、常に自分が考え、工夫し、そして創作してこそ、真実に至るもので、その研究の中に楽しさが味えるものです。盛花瓶花の寸法テキストの発行がおくれて相済みません。次から次へと処理して、その間に花を活け写真だけはとりました。10日から大丸出品のための花器を作り作品の準備、16日に生込みを終りほつとする間もなく、この号のテキスト会員の皆さまへ1月2日から仕事はじめ、にとりかかりました。レイアウトと原稿100枚を書き上げて、印刷所へ渡したのが25日です°印刷に15日はかかります。お送り出来るのが10日頃かと思います。原稿は全部、私が書くのですから能率があがりません。あしからず御諒承下さい桑原専渓作専渓)場の会場入口で,横巾3間,奥行4尺の横。(R,i 飾のいけばなを出品したo場所は6階催に長い立面の前に,大作3点が作られた京都大丸華燭展へ出品1月17日.......,22日大丸の依嘱により,頭記の如く会場装花材は古木にあしらった雲竜梅を主材に紅おとめつばき,白バラ,大黄松,モンステラ,洋蘭ヽンンビデユームを副材として豪壮優雅な意匠作品であった。

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