テキスト1966
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前号において、盛花基本型を三つお教えしました。副主型真主型(真に重点を置く形)留主型(留に重点を置く形)この三つであります、このほかに、「胴に重点を置く胴主型」「中間に重点を置く中間主型」「控に重点を置く控主型」の三つがあります。誌上講座(副に重点を置く形)⑤ あわせて六つでありますが、胴主型、中間主型、控主型は初級者としてはむづかしいので、ここでは、以上の三つにとどめておき、今度は,この①、③、⑧を瓶花に活けて見ましよう。さきに述べた様に、基本型は盛花の場合も瓶花の場合も同じであります。従つてこれから説明する瓶花の三つの基本型も、さきの盛花の形と比較しつつ考えて下さい。まず、写真を見て下さい。ここに瓶花基本型掲げた(栗と菊の瓶花)は副主製の瓶花です。副を左へ長く入れ、真を中央に短かく、左下方に出ている枝は胴で、これは左前斜に出ています。°①は副を入れたところ(下の小枝は自然のままに残しました)③真と胴を入れる③留と中間と控に紅菊を3本入れました。これで出来上ったのですが、副は左前斜に、更に胴は前方斜に入れます。中間は、この写真では少し右へ傾いていますが、まつすぐに入れてもよく、この場合、前へは必ず傾けます。留は右前斜に低く出す。控は後方へ深く控えて入れる。瓶花と盛花とを比較して考えて見ると、盛花は花器が殆んどの場合、低いので花型は上方へ立つ様に入れるのが普通です。瓶花の場合は壷の高さがありますから、花型はやや低めに左右へ平らにのびる様に括すのが普通となつています。勿論、特殊な例はありますが、基本的にはこの様に考えます。また、総じて盛花は花器に調和する様に、横ひろがりにたっぷり入れますが、瓶花は淡白に軽やかに入れることが普通になっています。R 次号では瓶花の「真主型」と「留主型」を活けてみましよう(次号に写真掲載)さて、瓶花の留め方でありますが、これは各種の留め方があり、複雑でありますので、別に項目をつくつて、まとめてお話することといたします°瓶花盛花の花器は種類が多く、花器がかわるにつれて活け方のエ夫もいりますが、初級の人は写真にある様な活やすい水盤、壷を揺ぶのがよいと思います。段々と進歩ずるにつれて、形の変った花瓶に入れるのがよい。⑧ 瓶花盛花講座321① 16

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