テキスト1966
62/75

①オミナエジ、ガーベラはともに晩夏の花である。ガーベラの花は淡紅、葉はシオンの葉をあしらってある。ガーベラの葉のよいものがあれば、それを使うのだが、この様に他の調和のよい葉ものを用いてもよい。例えばカユウの花にモンステラの葉、アンスリームの花にゴムの葉という様に、とり替えて調和のよいものを使うことがある。花器は黒い水盤で配色が美しい。細い茎の花材を2種、配合したところに特徴のある盛花である。2 ⑧壷は浅みどりの工ノコどうの青紫。菊は褐色の単弁中菊。この三種を腰高の盛花器に活けた。エノコ高く左右に立てて、後方で二つの材料が入り交つている。中央に空間をつくつて、花型に変化をつけ、中央の下部で菊の花葉がしつかりと、この二種の材料を結んでいる。写真では少し強く見えるが、実際は軽やかな秋の自然を盛る花である。シンシャ(紅紫色)の陶器。大ぶりの花器に、雄松の風雅なさびた感じの枝2本を、真と留に安定させ、その中央の空間にコチョウランの白色の花3本を入れ、まん中に沈めてトリカプトの紫花2本、また後方深く控えて1本を括した。花器の大きい割に口もとが狭いので、つとめて副材に細い茎の材料を選んだ。秋の瓶花として、豪華な感じの作品といえる。中間の左方へ洋蘭を軽くさし出した形、左方、松の陰に白い蘭花を入れてあるところに、技巧がある。ログサの軽やかな茎。りんログサとりんどうを2 23 •I オミナエシリンドウマツガーベラシオンの葉キクエノコログサコチョウラントリカブト秋の花③ヘ.--~

元のページ  ../index.html#62

このブックを見る