テキスト1966
57/75

2、真主型3、留主型(留に重点を置く形)花型としては、少しの変化でありますが、実際には惑じが変つて見えます。留主型は横にひろがりのある、のびやかな形です。この場合、真副に長短があっても、要は留をずっと長く力を入れて作る花型が留主型です。以上一――つの墓本花型をお教えしましたが、さし絵との関c 留を長く入れる(留主型)(真に重点を置く形)係上、このお話をこれで一応、ストツ。フして別の解説にうつります。立体、斜体、垂体立体(りったい)斜体(しやたい)垂体(すいたい)という言葉があります。直立する花型を立体といい、例えば、ここに掲載の女郎花の図)の様に、花菖蒲、大輪菊、しおん、てつぽうゆり、グラジオラス、パン。ハス、すすきの様な自然(Bにまつすぐな花材を活ける場合に、主として立体の花型に活けることが多いのです。花の個性を活かすために、この花型に活けるのがよい訳です。横斜にひろがる花型を斜体(しやたい)といいます。なつはぜ、桜、木蓮の様な横ばり老松、梅、の枝の材料。その他、ひおおぎ、あじさい、つつじの類、ささゆり、ためともゆりの様に、横斜する形の材料を活ける場合に、自然の姿のままに横ひろがりの形に活けると調和よく、この様な花即を斜体といいます。勿論、菊の様な主としてまつすぐな材料でも、少し傾いた形のものは斜体に活けられる訳です。テキスト41号の菊の盛花は斜体であり、42号のナッハゼの図も斜体であります。花瓶の口もとより下方へ下る花劉を垂体(すいたい)といいます。テキスト41号の(さんきらい、キキョウ)の瓶花は垂体であります。垂体の場合は真や副を低く作って、副、胴、留などを花器の下部へ垂れさせる花型です。サンキライ、コデマリ、ユキャナギ、山藤の実、ムベの様に垂れる材料、また、老松、木蓮、バラ、山菊の様な材料でも、その形が特に垂れる形であった場合、これを垂体といいます。自然の草木の中には息いもよらない変化のある形のものがあります。要するに、瓶花でも盛花でも、直立の形に活けるのを立体、横ひろがりの花型を斜体、垂れる花即を垂体ということになります。勿論、この三つの大別した花型にはそれぞれのもつ、独特の味わいのあることは当然であって、この、言葉の表面にある(立つ)(横ななめ)(垂れる)という、形だけの意味ではありません。右勝手と左勝手右勝手とは右方に花の表のある花型。左勝手とは左方に花の表のある花型のことをいいます。41号の盛花写真も、42号の瓶花の絵も、この号の女郎花の盛花も(このページの)いずれも左勝手であります。この。ヘージにある、1。ヘージにある女郎花、白菊、の盛花は、右に表がある様に見えますが、これも左勝手で副、胴が左方にあります。なお、皆さんの参考のために、巻頭1。ヘージに(女郎花、白ききよう)の右勝手の瓶花を作って置きました。この写真をみると、副の女郎花(右方)と胴の白キキヨナッハゼ(留主型)ウ(右方)、留は左方へ長くのびて、中間に女郎花1本長く入れ、控に白キョウが入っています。この作品は右勝手の基本型ではあるが、大変のびやかに自由な感じに入っています。この様に、たとえ、県本型でもかなりのんびりとした自由さを加えて、柔い調子、自然らしい調子に活けるのがよいのです。祇本型を作るというと、いかにも型にとらわれて、窮屈になりやすいのですが、盛花や瓶花は花材の自然さをあらわすことが、第一条件となっているのですから「ゆるやかな程度の基本花型」ということを、よく理解して、あまり堅く、枝の寸法にとらわれたり、型にはまつて動きのとれない様な花は、最初から作らないことです。きちつと寸法をきめて形をぎめれば解りやすいと思われるかも知れませんが、こんな習い方は、返つて習う人がのびにくいものです。大体の線にそつて、自然をなるべく活かすーーこの考え方が大切です。副は、真の後から横へ出してもよく、真の前より横へさし出してよろしい。副の長い花型の場合は、真の前にさし、前斜に出すのが普通となつています。5 瓢lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll!IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII

元のページ  ../index.html#57

このブックを見る