テキスト1966
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9, 「新しい感じの瓶花」というところに焦点をおいて、このRRc-――つのの作品をつくつた。この三作は普通の盛花瓶花とは少し態度をかえて、花器、材料、花型などをよく選択し、新しいいけばなを作る様に計画したが、実際にでき上ったものは、どうであろう。花器が変つていることも大切であるし、意匠的な工夫も必要だし、そして、でき上った作品から、なにか新鮮な味が出ておれば成功という訳である。カーネーションゞラ"④カーネーションは赤、バラはピ一ンク、花器は緑褐色に黒い線条が描一ーいて二あつるの。口面が白あいる形のので花、瓶当で然あ2る株。に硲沿なるわけだが、この二つの株が互に結び合って―つの花型になる様にエ夫した。バラにカーネーションの2種は、甘い配合だが、この花器にはよく調和している。花器も若々しく新しく、花材も軽やかな美しい花の取合せ。こんな配合は結局、甘い味わいのいけばなを作り出すIJその甘い中に新鮮なびりつとした惑じ、ここが⑧梅ひなげしの花この作品の見どころである。「甘いだけじゃないよ」という訳である。松の立花を活けたり、こんな甘い花を活けたり、いけばなには種々な場面があることを考えてもらいたぃ。花器と材料と作者の心、これが出発点となって種々な作品が作れてくる。いけばなの面白さである。この作品はカーネーションとバラの配列に考案がある。ことにバラは4本とも開花が用いてある。っぽみではこの味は出ない。花器の左のロもと低く挿したカーネーションの花。技巧的なテクニックである。4 @

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