テキスト1965
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ヽ• pt,,-' ヽつたのです。茅/ ■遭--"'<"-1 .,.,、ヽ, CA) アキタブキは水揚もよく上品な形をしているので,いけ花材料として適当だが,普通のフキは水揚も悪く使わない方がよい。アキタプキを早朝か夕刻に切りとつて切り口を熱湯で2,3分ほど煮いて少し色の変つたところを,冷水にうつし暫く静養させた後,いける。スイレンの紅白交色の花(切り口に粉末ミヨウバンをすり込んで)を2本,長短を考えて水盤に立て,(真と中間)アキタプキを右方の副胴より留の位置へ入れる。スイレンの葉を使うのと同じだが,この取合せはずつと味わいのある花が出来るし水揚もよいo浮葉は清涼な感がじして美しい。CB) アマリリスは白に紅の線のある花で直線の太い茎がしつかりとして,強い感じをうける。アキタブキの直線の茎との対照を考えて配合したのだが,色彩的にもさつばりして,小細工のないすつばりとした感じの瓶花である。この花型もAのスイレンと同じ花型で,真中間,副胴と形をつくり,足もとの直線をあらわにみせるために,留を入れておらない。B. アマリリスアキタプキ初夏の軽やかな瓶花盛花を5作ならべてみた。この五つは単純ですつきりした感じの花。季節的にさつばりしたところをねらつたいけ花であって,この中の四つにアキタプキの葉が使つてある。アキタプキというのは秋田地方で栽培される大葉のフキで,もちろん野菜としてつくられるもので,茎も太く,四五尺ほどの高さにのびる大きいフキであるが,これを京都の私の庭で植えて,毎年2月頃の芽吹きから,5月頃の葉のひろがる頃までながめながら,時どきいけ花材料に使つている。形もよく水揚もよいのでまたかと思うほど,よく写真にとるのでいささか気がひける次第ではあるが,とにかく,ここに掲げた四つのアキタプキの写真は,夏のみづみづしい緑の葉と洋花の美しいものをとり合せて,小品的な感じではあるが,すつきりとした透きとおる様な美しさをねらつている点を理解して欲しいために,この盛花瓶花をつくしたがつて,他の広葉の材料とかえて,こんな配合をしてもよいわけで,「ぎぽうし」の葉でも「しらぼしかゆう」の葉でも,同じ考え方でよい訳である。「やつで」の葉も若葉の黄みどりの葉は色としてよいが,これが青黒く古葉のものは美しさがなく明るさもないのでよくない。「ぎぽうし」の葉もサジギボウシや大葉のギボウシの堅い厚手のものは新鮮な味が出ない。その材料の色と感じをよくみつめて,とり合せることが肝心である。テキストの写真はどのいけばなも,この通りにおやりなさいというのではない。こんな感じの花をこんな花器に,こういうふうに活けるとよいではありませんかという,1つのサンプルの様なもので,その気持をつかんで材料を選択する自由と,しまば広い考え方をもつてもらいたいと希望する次第です。A. スイレンアキタプキ! r..4 軽やかな夏の花、~..--色'._,,.'' .. 、、..-''. .,. '; ,

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