テキスト1964
9/104

でんとうのいけばなせいかとくしゅう1あかめ柳は特に枝のため方や、揃え方について整然とした技巧が要る材料てある。細ものと云って生花の代表的な材料と云える。2菊は菊としての特種な活け方があって。中々むづかしい。花の配列、葉の扱い方、水ぎわの技巧も難しい。2 生花(せいか)は格花(かつか)とも云われ、また俗に流儀花とも云われる。盛花瓶花の流派の多いこの頃に、お流儀花もおかしいが、それほど普及した「生花」は、江戸時代末期から明治時代〈かけて、全盛を極めたいけばな.てあった。桑原専慶流.ての正しい名は、生花(せいか).てあって、花形はこの特集ページの写真て見られる様に、ややまる味を帯びた温和な花形である。江戸時代に盛ん.てあった立花(りっか)が釘やはりがねを使って花形を構成し、一瓶に幾十種の花材を集めて作った時代に、この立花から生花の方法が考案されたのだが、恐ゃくその頃.ては新しくはじまった生花が、自然の草木材料をのびやかに自由に活ける方法だと思われたに違いない。それと同じ様に、今日の自由な盛花瓶花から見ると、生花は伝統の花と云われ、型にはまり切ったいけばなだと思われ易い。真実のものは決してそう.てはないのであって、これは伝統芸術に対して、しっかりとした理解をもつことが大切であるし、活ける人も見る人も、正しい作品態度と正しい鑑賞批判をすることが望ましい。しかし、とにかく、時代がこれほどうつり変り、生活思想の変化と共に、私達の相手てあるところの植物材料が、これも日に日に変りつつある今日、旧時代と同じ様な考え方や、技術取材がそのままては通用しないことは云うまでもない。新しい形式の花器を使うことも研究すべきだと思っのである。生花の技法はもちろん正しい鍛錬をつむことが大切てあり、いい加減なうで前ではよい生花は作り得ない。生花には生花としての正しい勉強をつむことが大切であると同時に、今日の鑑賞にたえ得る様な[内容のある生花」を作ることが必要であるっ゜生花特集ーあかめやなぎ白菊・紅菊遭”ョ

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る