テキスト1964
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洋間の棚に飾りつけた瓶花です。ぶどうの実と葉のあるものを2本、垂れる形のものを選んで、低く平らな花型に、棚から外へ枝の出る様に活けました。棚の上下空間がせまく、こんな場所の花は、棚の間にうまく入る様な形を作らねばなりません。上下左右の空間をよく考えて、花型を作る訳― 田鼻. 洋室の壁の正面にかけた「むこうがけ」のかけ花です。左の写真の場所ですが、軽やかな惑じの意匠的な装飾です。花材は二種を荒目のかけ籠に活けてあります。むべは山地のつるもので、下方へ下がる形を利用して、かけ花に使ったのですが、この場所の花は必ずしも下がる形の材料でなくとも、菊だけ三―一本入れてもよい訳です。この場所には洋花よりも日本種の花がよく調和します。です。その場所によくのることが大切ですから、中々むづかしいのです。ことに高い位置にある花ですから花型のすそもとのすかない様に、特に注意します。あまり前方へつき出した花型は、ひつかかり易いので、横に長く出して活けます。写真の瓶花は、単弁白色の小菊をねじめにつけてあります。これは、白菊大輪の方が調和がよろしい。この日、材料がなく小菊をつけました2 (むべ)(しらぎく)のどこえでもお花が飾れます皆さんの御家庭でもいろいろ工夫して下さい。(8月10日桑原冨春軒にて)階段の上り口の隅に、高い卓(しよく'|台のこと)を置いて、それヘ小品盛花を活けました。花材は(グロキシニア)(あわ)の二種です。グロキシニアは紅色、葉はみづみづしい緑の葉。あわは黄褐色の穂が垂れています。小品ながら大変きれいな花です。花器は横長の形の陶器です。こんな場所にはあまり大きな花はいけません。写真にある様に少し新しい感じの照明具があり、一方に紙障子がありますから、それらに調和する花を選ぶことに注意しました。巻頭ーページの写真,、9、,,V誓.,'Xt-~·;... ・内玄関の壁面に向うがけの花器をかけ装飾しました。居間の上り口です。棚の花, 2. 向うがけの花''' ④ ヽ

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