テキスト1964
51/104

⑤は水盤の創作生花。材料はガマ、ジラボジカユウ、洋種アジサイの三種てある。伝統生花の場合はガマ、カユウの水草二種で活け、アジサイは入れない。ここではアジサイの赤紫の花を添えて配色を美しく仕上げた。花器は木製の化学加工を施してある新しい感じの花器て細い足か三つ付いている。真、副にガマを人れ゜胴にカユウの花一本と葉三牧.恥置に葉一牧を用いてある。控に花一本‘留にアジサイニ本高低を作って人れた。剣山に留めてあるが、この場合、はっきり見えて感心しない。七宝花留に剣山を仕組んだものがあるが、あれを使うのがよいと、写真が出来てから気がつい応。1ーこの写真ては背が高く見え、留のアジサイが大きすぎて見えるが、実際てはその様に感じられない。アカバンサス、紅色のバラ、ナルコユリの三種.てある。花器似殆ど黒に近い色の陶器の壺だが形が.印々面白い。瓶花の花器にも適した壺てある。に生花を活けようとする考え方は、今ま.てとは全く新しいものに違いないし、出来上ったものも、古い生花にない別のものが作れていると思っ°また、こんなに考えて行くと、もっともっと、美しく楽しい生花が作れる様に思王采る。瓶花の花器て盛花の材料て作った生花写真てはこれも背高くれ程も感じられない。株もとを美しく揃える。3 4 見えが、実際にはそ材料をためる(まげる)ことは、いけばなの中の一っ技法である。生花の場合には、ためることが多いが瓶花盛花の場合は殆ど少い。それでも壺に材料を留めるとき、少し枝や④は壺の創作生花。茎が曲げられると随分、花形がよくなる場合がある。草木のどの材料でも.ためるときには両手でしっかり材料をにぎり込んて、細いものても力を入れてためる。細い木.ても草花の茎ても、しっかわ強く力を人れて、しかも、材料には命々に力が加わる様にする。カこの新しい形の花器を入れて力を抜いてためるーーと云う、(つまり精神統一をして静に加力すること)そんな気持であると、折れるごとがない。粗雑に急いで曲げたり、帰りにはあそこへ寄ってなど考えていると、ぽきり.てある。ためるときは両手の間隔を接近、密着させてためる。手と手との間に空間があると折れる率が多い。そして、ため口を一と所にせないて均所を移動して静かにゆっくりためる。一本の枝て、ためる局所を三ケ所ぐらいに変える。華花の茎て節(ふし)のあるもではあるまいか。の、例えば、カーネージョン、ナデジコ、ガソビ、ホトトギスの様な材料は、ふしのとごろてためると折れ易い。木ものの中には、よく曲るもの、折れ易いものがある。その区別が解りにくい時は、先づその枝の足もとで試験的に曲げて見る。たしかめてから目的の場所をためる様にする。ため方には、両手で曲げる形。片手で軽くな.てて上下する形。.て曲げる形。指先で軽く曲げる形。ひじま.て力を入れて曲げる場合。いろいろある。おけいこの花は、一瓶いけるのが普通てあろう。跨として二瓶、三瓶いけることもある。その時、先に出来上った花を前に置いて、その次の花を活けるのが普通である。こんな楊合に特に注意せねばならないのは、二つの花が前後に重ならない様に別の場所に置くのがよい。二つの作品が重なっては、後の花を作るのに大変、邪魔になって完全な花が作れないもの.てある。よくあることだが、特に注意したいことである。他の人の活けた花を拝見するとき、自分の花を先生になおして貰って、さて、それを見るとき。いけばなの正面に座らないて、前斜の位置から拝見する人がある。そんな人は必らずと云っていい程、いけばなに真剣でない人、入門早々の慣れない人、横ずわりの方がスタイルがよいと、体裁ばかり気にする人、そんな人達に多い。殊に他の人の作品の場合、大変失礼でもあるから、こんな見方はしないこと。③ 手のひらふかみぐさ

元のページ  ../index.html#51

このブックを見る