ー0エリカとストックの瓶花である。ストックの白花とエリカの淡紫。花器は土色をした線条花瓶。材料は二つとも長くのびた形のものである。どちらも根メとは言い難い。この様に長い草花を活ける場合には、当然、真や中間に使ってのびのびと花をのばして使う。短かく切っては材料が活きない。草花だから横へ出すと形が悪くなる。自然、上方へのびる訳でこの場合、使い方が晋通の様では花が引き立たない。この写真の瓶花は、ストックを後方に置き、エリカを前方に挿している。―一種の花を重ねて立てた様な花型．てある。しかも、この二つの材料は前後に重ねても、葉の色と形が違うから、混雑しないしむしろ美しい配色となる。根メの変った使い方と云う訳でもある。この写真を見ると右方へ重心の傾いた花型てあるが、実際の作品は花器に重量感があり、軽やかな花なの．て不安定の感じがしない。大輪菊、グラジオラス、カユウ、テッポウユリ、オニュリ、宿根アイリスなどはこれと同じ使い方をする。ピソクのジクラメンを食器に盛った飾り花随分きっちり葉が組めて言すが、これは鉢植がら株のまま抜いて根を洗ったものを、そのままの姿てそっと器にのせかけたもの。草花の短いもので切っては引き立たない材料。切ると水揚の悪い短い草もの（例えばジダの様に）また、春蘭の様に根洗いのきま．て使うと形のよいもの。こんな調子のもの似根ごと水洗いしてそのまま使うことがある。いけばならしい楽な調子の出ない欠点があって、これ似注意せねばならないが、こんな使い方も出来ると云う一例てある。根つきのままで2 1長い草花の使い方
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