テキスト1964
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題ーり□、、留—花(□[旦国)盛〗[梅もどきには赤い実、白い実の二種類がある。山地に自生する木である。晩秋から初冬へかけて樹林の間に赤い梅もどきの見えかくれするのは雅趣のある風景てある。梅もどきに白菊、つばき、水仙などをあしらった瓶花は、晩秋の静けさを一入に感じる。写哀は淡褐色の線条のある花瓶に入れた、梅もど含白椿の応用花型の瓶花てある。梅もどきは実の沢山ついたものがあるが、なるべく多くつかない実のまばらに、枝振りの変ったものを選ぶのがよい。実の群りついているものは俗つぽく風雅てない。自然、野生のものか老木のものがよいと云うことになる。写真の花捻真、副、胴盆早なってわかりにくいが左斜前に出ている)に梅もどきを入れ、更に中間の右方に一枝入っている。椿は中央下のに並んで挿してある。留から、中間、控〈かけて殆ど一列右方の梅もどき、これは肝心な枝.て、この枝をざんぐりと入れて、椿の上へかかる様に入れる。ヤジの葉とバラの二種瓶花である。フエニックスは葉が細く短い。このヤジの葉はケンチャと云って大きく柔い感じ.てある。ケソチャを真と胴に入れ、バラを副に2本、中間に1本挿した。留は入れず葉て形づくっている。ゲソチヤの濃緑の葉、バラは淡紅2本、群紅のもの1本を交へて挿した。花器は濃い紫青色陶器てたっぷりと安定感のある壺てある。瓶花盛花の場合の根じめは、留、中間、控の位置に挿すのが普通だがこの瓶花は副の方にバラを入れて変った根じめの使い方をしている。ど2 ケンチャ、の花も真副胴は主材、留控中間はねじめ(副材)と考えずに、あしらいの花の用い所を自由に変えて見ると面白い調子が出るものである。例へば(真副、胴、控ーアカジバャラ)瓶花中間真、副、晉、中間、控ーつばきと云う様に配置を変五て活けるとすっと花形に動きがあってよい。基本型の枝の配置は定つているのだが、その長短は活ける人の自由であるから、花材の配置の変化と、長短を自由に変えると意外に感じの違う花が出来るもの.てある。留ーなたね)盛花2 いい加減なことをして置くと、とまりが悪くなって、花形に影響してくるものである。見えない所の技巧こそ特に大切にして置く心がまえ.てないと、よいお花は入らない。丁字留は枝や茎の切り口のところ(1センチ程度の位置)にかける。盛花は殆ど細山に留めることとなるから、針に挿し易い様に切り口を作るのが原則てある。殆どの場合は材料を横切りにして挿す。菊、百合、グラジオラスの様な性質の挿し易い材料は簡単だが、少し太い木になると挿しにくい。梅、椿、南天の様に堅い質の木もの、太いものは、足もとを尖らせて(鉛筆の先の様に)挿す。反対に細くて留らないものは柔らかくやや太い草の茎(2センチの長さ)に足もとを挿して、更にそれを郎山に挿すと簡単にとまる。草花を細山に何回もさしなおすと、切り口が傷ん.ていよいよ留まらなくなる。切りなおして挿すのがよい。(かいう)の様な性質の柔い茎はせめて2回位で留めないと、足も、(こ.てまり)、程度の細い木ものは足もとを割とが傷む。(つつじ)って留める。堅く細い木ものは切り口を斜に切って挿すと挿し易い。花器から上の部分(花葉枝)の切り口は、瓶花盛花の場合は見えない様に活けるのが原則である。しかし、生花瓶花のいづれても、上部の切り口を見る場合がある。それは切自体が美術的な感じに見られる場合に限る訳てある。⑦ の変化を作る花型てある。随ってこの花型の中には基本型の形が充分残っている訳て・ある。1. うめもど苔しらたまつば苔応用花型2 応用花型とは,基本花型を省略して,基本型によりつつ作者の意思に依って小部分ノゞラ

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