テキスト1963
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-3・ー・永田、中間色のよさですか専漢、真実の香りと色を知ること。高橋、竹村、段々むつかしくなってきました。(笑)専渓、大分以前のことですが、青児の絵を茶席にかけて一服いただいたことがありましたが、中々いい感じてした。高橋、かけ軸の上からさがっている二つの紐、軸の下の両はしにかけてある丸い玉のことについてーー専渓、上から下っている二つの紐は「風帯」ーふうたいーけ軸の装飾なのですが、その昔、中国(支那)では室内へ吹き込む風に依って風帯が音を立ててはためき、室内へ飛んで入る鳥どもを驚かせる役目をしたと云います。その形式が今に伝っている訳です。紙表装の場合に貼ってある紙も同じく「風帯」と云われております。軸の下の両端の丸い王は「思鎮」ーふうちんー(おもし)の役目をしている訳てす。勿論、ただ今ては形式と装飾だけのものですが。永田、花を飾る場所も段々と変って来ましたから、床の間だけを考えずにどこえでも飾るお花てありたいと思つのですが。竹村、この頃、テレビの上〈お花を飾っていますが、永く置きますと相当、熱をもって水が暖かくなります。どうしたらいいのでしよう。永田`テレビも見られるし上のお花も見られる。どこのお宅でも一寸、と云ってかふ永n田o. JねJ①めと云って、かけ軸の小品花を飾っていられますね。専渓、花を見ると、プロボクジングのノックアウトジーンも、感じよく見りれると云う訳てすかー(笑)おっしやる通り小さい花器てあれば、なおさら水が暖まりますね。冬はいいのですけれどー(笑)耐熱性の薄い板を布いてお花を飾るとよいと思います。例えば、デコラ、ハードボードの様な化学製板の類を適当の大きさに切って薄板に使って、それに花器をのせると体裁も美しいし、熱を切るごとが出来ます。(別項参照)高橋、この頃は床の問のある家と云う考え方から離れて、アパート住居も増えて行きますし、床の問観念も永く続かないのではないてしよう全く*てす。床の間に座って明り窓.て勉強する子供もありますし高橋、ひどいqは床の間へ寝台を上テ.こりして。(笑)専渓一段高い上壇の間ですからね。気持がいいのかも知れません。しかしこれも生活還境に依って考えられることで、床の間を形式的装飾的に考える生活と、すべてを機能的に合理的に生活しようとする場合とは同じ尺度.てははかられない.てしよう。東京都内oJ生活と信洲や岡山の農村°生活とを同じ様に考えられないのは当然ですいけばなの場合には、要するに、私達び生活に調和すると云うことを大切にして、それへ飾るいけばなを考えるべき.てしよう。前衛いけばな専渓、最後に、前衛いけばなと云われている花道の造形について考えて見ましよう。一⑲橋さん、前衛いけばなはお好き.てすか。高橋、私も充分わからないのですが、今まで見た作品を考えて見ますと、好きになれる作品が比較的少い様に思います。つまり、作品に依ってと云いたいのですが'ーlどうも、ひとりよがりの作品が多い様ですね。も―つわかりませんが、いいものてあったなればピンと来るものがあるのでない.てしようか。しかし、これも目分で作ることとなったら、こんなこと云えない様になるかも知れません。専渓、竹村さん、あなたはどうです私は明るい美しいお花が好きです。いけばなQ前衛と云うのは、今の私ては解りませんが、美しいいけ花を活けたいと思っ私達には、全然、別の世界にあるも0,の様に思えるのです。専渓、一画橋さんも竹村さんもそれぞれの立場から、いけばな造形を見ておられる訳て、それていいと思います。しかし考えねばならないことは、Aの人はAの人として自分の考え方を通して見る訳てすが、新しい作品を見る場合に必要なことは、新しいアイデアのある作品を見て正しい価値判断の出来る眼を養うことです。自分が好きてあるとか、嫌いだとかで価値を定めてはいけません。見るにたえない様な作品も勿論、ある訳てすが、また時として優れた考案と技法の立派な作品に出遇うこともあります。作者は見る人に感動を与える程の作品を作らねばならないが、見る人もそれを受けとめる鑑賞眼を養うことが大切です。永田、云うことについて1専渓、らいて行く使命をもっているのですから、その作品も自分が始めて考えついた、或はこれま.ての前例のない方法て作り上げると云ったことが大切なのです。そんな次第ですから必然的に自主性り高い作品を作ることになり言すし、鑑賞者釘側から見ると、自分達から全然離れた感じの作品とも受けとれる訳てすし、見方に依ってはひとりよがわ0作品とも見える訳てすeしかし奮恥として全くつまらない理解に苦しむ駄作もあるごとですから、そ5.嬬合、ひとりよがりと思われても致し方がないと思います。従って、見る立場からはそれが真なるもQか、そう.てないかを判定する眼を養っことが大切だと思つの.てす。永田、それてはこの辺.ていろいろ有難うございました。ひとりよがりの作品が多いと前衛美術は常に尖端を切りひー終ー対熱性のしき板について専門店て調べてみました。この頃は建築材料として化学的加工の新しい板材が多く作られていますが、その中で熱をもたない敷板と云いますと。mミネラートソ洋間の天井板に使う材料です。布屑を石膏.てかためた状態のものですが、断熱性の板材です。熱はもたないがザラザラしてお花には上品.てはありません。1センチ2ミリ程度、1枚80円程度、ゴールデソ・ジージング紙棉を圧縮して表面に白色の塗料て仕上げしたもい、又は黒褐色のアスファルトを塗料に塗ったものがあります。淡褐色、黒褐色、白色、穴あきのもかがあります。天井又は壁に用いるものですが、この中.て黒褐色のもかは体裁もよく、敷板として適当です。4分、一枚六四0円程度)ゴールデン・ハードボード紙質、樹脂加工の堅い板状のもの。色は濃緑褐色がある。リ。一枚四二0円程度)(福井工務店調べ)(3尺X6尺もの、厚味(3尺X6尺もOl-、厚味3.5ミ(15セソチ四方、厚味ふ竹n村 0、 (i)

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