テキスト1963
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~~ r^ * 夏のかきつばた花器は淡青色のグラス水盤e温和な感じの普通の形の花器である。このかきつばたは四季咲と云って、七月より八月へかけて咲く、夏咲の花で返り花のかきつばたである。紫に咲いた2輪の花に実のあるもの1本を添桑形を作った。基本型からは全然離れて自然の姿のままに楽な調子に挿してある。左右に対照的に開花を置いてその中央奥まったところに控の実が入っている。左の花は少し傾けて、右の花は更グラス器の花>つ。に前方へ倒して挿し、葉は自然のまま組み替えせずそのまま花軸の前の位置に揮した。実の後方へも控の位置に2葉ほど用い、更に全体のものたりないところへ1葉つつあしら生花の葉組の様に堅くならないで楽な感じに見える様に挿すことが大切てある。右方の花の足もとはわざと葉を入れないで空間を作り、これと反対に左の方は葉に厚味をもたせて重ね、出来上りの最後に左方のすそもとにしっかりとした短い葉をあしらう。花器の水のたっぷりと見える様に、グラス器の清爽な感じが出る様に活ける。軸1本が見える。かっている。怜ひまわり、しらぽしかゆうひまわりは淡黄に紅褐色を帯びたがすでに変調なものは、自分の思う変った種類の花てある。中央の花2輪は濃い褐色、右方の花は淡い黄色.て3輪とも中間色の面白い色の花てある。これに白星かゆう(カラジューム)葉1枚。力キツノ<夕ップで水を入れるとこの程度の花をが、自分の思う様に自然を引張って花器に用いたのはやや長い形いコ入れても倒れない。この即興的なぃ来ると活けにくいこととなる一例てけばなは、ありあわせた花を食器にある。ごの花は食卓や棚の上に飾る挿した簡単な花ではあるが、材料のと型にはまらない楽な感じのいけば色彩と感じは中々面白い味わいを作なとなる。水の中にすき通ってひまわりの緑の花ゅうの足元は見えない様に配置して前方ヘ傾くひまわりの首を、株もと二三ケ所ほど縫針を横挿しにさして留めた。ガラス花瓶の投入は、当然、足もとが透いて見えるからそこを美しく処理することが大切てある。また水を美しく処理することが大切である。また水を通して見える株もとの美しさに意匠があるわけだから、技巧的にも注意がいる訳てある。ごの材料の様に花首や枝葉釘調子様な花型には作りにくいもので、ごの場合は、どこ言ても自然の材料の形の方へ心を添わせて‘材料の行くままに花器に安定させて、その中に調和とバランスをとってよい格好を見つけ出して行くことが大切である自然に添うて活けると活け易い2ひまわり、しらぼしかゆう,.Sf , `` ② 初級の人は、なぜ花が早くしおれるかと云うお話おけいこを初めた暫くのうちは、花が案外早くしおれることがあります。段々なれて上達するにつれて花が永もちする様になるーーと云うのが普通の様てす。これには理由があります。先づ最初の人は材料の扱い方(花器に挿したり.抜いたり)に慣れておらないから材料を傷めやすい。挿す場合に花をすらせたり、葉を折ったり.粗雑に扱うことが多い訳てす。材料は一っ―つ(丁重)に扱似ねば認りませんし'.がさがさと幾度も繰り返すことは花をいためることとなりばす。花器には充分水を入れ、活けた翌朝には悪い箇所の手入れをせねばなりません。そい様に活ける手際や挿け上げ後の処置か行届かないと、早くしおれること1Jなります。殊に、実際にしおれていなくとも葉の裏返しや、花いうつむきや、枝の無理な配置が自然の活きた姿にならないために、何となく勢悪く、如何にもしおれている様に見弓る場合もあります。お稽古が進むにつれて、それらの技術と扱い方が軽くなって来ますから、実際、水揚もよくなり花葉の裏表がはっきり定って、活々としたいけ花が作れる様になるものです。←そ5No.1

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