テキスト1963
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、新樹JJ3J春い気保は珍らしい。気候が不順だと花の季節も不順になり私達のいけばな材料にも影響をもたらす。五月の代表的な花は芍薬とかきつばし巧これもいつしか残花となり、早咲きの花菖蒲の季節となった五月の晴間も少く花も乱調子である。相変らず菊は美しい花を見ることが普通の様になったが、この頃の季節の好ましい取合せを書いて見る。(花菖蒲)ばら、黄浜菊、なつはぜ、つつじ、鳴子百合、赤色カー盆干もりあざみ、笹百合、菊の類、くかい草、ネージョソ、大輪菊、などのうち一種を添える。(なつはぜ)ばら、テッポウユリ、しやくやく、杜若、桔梗、紅すかし百合、すいれん、など幻うち一種をつける〜)(ふとい)5月下旬より大輪菊2色、スイレンなつはぜ、6月へかけて今年の様な変調な杜若テンモソトウ上ふといと合せて3種描とする(テンモントウ)ー天門冬ースイートサルタソばら幻3種。菊と鳴子百合い3種。白百合カーネージョンの3種。5月下句より6月へかけての材料を考えて見よう。(木もの)なつはぜ、そけい、山つつじ、ななかまど、さんきらい、あせび、すがすがしい青葉、い奇柳.うのはな、大山蓮、山梨0白緑葉、青葉の梱あじきい、おくての菖蒲、桔梗かんぞう、ばらテッポ百合、乙女百合、透し百合千草百合、岩戸百合、デージーなてしこ類、てっせん、沼虎の尾グラジオラス、睡蓮カンパヌーラ、江戸菊、しもつけリークボール、はいとりなてしこ鉄扇あざみ以おだまき竹島百合ぎぼうし、螢ぶくろ宿根かすみ草.黄浜菊、ソスイートサルタン、テンモントウちどり草、以上の様な花材が咲きはじめる。特に6月の花として好ましいものは、笹百合、桔桜、てっせん、すいれん、宿根かすみ草、六弁び菖蒲、あじさい等であろうc山もののうち;でんきらいい実がややかたまって投入の材料として好言しい。あせびい新葉が美しい新緑を見せ、雪柳01青葉も新鮮な季節感が見ゃれる。雪柳の青葉にすいれんの紅花など、よい調和.てあろう、天候が回復すると初夏の巳ざしも強くなり温度も急激に上る二化の日持も悪くなって今ま.てとはすっかり変って、いけばなが早くいたむ様になる。これから3材料は新鮮な花てよく水揚げる材料を選びだい。色の賑かな材料よ灼も、合っばりとした色調の日持のよい材料を活けることが大切である。師範挙式の日、御師の碑に額きて大木慶瑞ありし日の思い出新た冴え返る初夏の風みどりとなりて庭に満ち雨細々樹々はみどりを深めつつ鳥語あり新樹の色のかさなりに画光る林梢鳥の声ありてニャ① 立花様式に依る作品さんけい・いけばな展出品毎月1回発行4月3日より14日まで大阪松坂屋のさんけい,いけばな展に出品の桑原専渓の作品である。立花の古典的な様式の中に創作的な考案を織り交えた作品て.,横巾2メーター,奥行1メーター50の大作である。花器を用いず,中央は松の大木を象徴してコンクリートと松の皮を以て造型し,銀色と渋い濃青色に仕上げてある。桑原専慶流No. 8 編集発行京都市中京区六角通烏丸西入桑原専慶流家元R いけばな1963年5月獲行四季の花材

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