テキスト1963
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たu花器は炭籠てある。花器と定ったものよりもこんな器物を利用すると案外、面白い味のあるいけ花が作れる。黒い褐色のざんぐりとした炭寵は口が広くゆったりとした形てある。竹の中筒を籠の隅釘方〈置きすかし百合を3本入れた。やや黄はんだ褐色の花に緑の葉が新鮮にみづみづしい。籠の黒褐色に対して百合の花が同色系のよい調和を作っている。4月の中匂より草花のジーズンになる。晩春より初夏へかけてこの写真にある様な一種挿の瓶花はすっきりとして感じのいいものである。3月下旬より5月〈かけて活けられる取合せである。麦の緑にばいもの浅緑の花を添えた同色配合の渋い好みの小品瓶花.て、花器は褐色の陶器。静かな感じの投入だが時としてこの様な花を活けるごとも望ましい。緑Q葉5タニワタリとスピトピーび盛花てある)タニワタリは前向きに並列して長知をとい前後になら、ベゞコムの葉、ソデッい葉Q様な広葉釘け料を盛花に使う場合は写哀の様な用い方が格好よく、葉の緑も美しく見られる揮方.てある。スイトピーはピソク、淡紫の2色を交えて花首を揃えて挿した。タニワタリの並列に対してスイトピーは花をかためて挿し単純な形の中に対照の面白さを見せようとした。花器は黒色水盤てこれら4色の色の配置は強い色感をあらわしている。5タ―ーワタリスイトピーリータピワトニイ・メス籠と云って四角の籠に手が左右前後から十字に上て組み合せた籠があります。この場合は手の一方を正面に出しても(この場合、寵はななめ)、手と手との間を前に出してもよい訳です。水盤のうち長方型や、だ円型の形のものを少しななめに置いて活けるごとがあります。この様な使い方も意匠的てよいものです。竹の寸筒(きったままの)は前後がきまりのない様に見え、どこを前にしても同じ様に考えられますが、これも前後がはっきり定っています。節(ふし)をよく見ますと少し下っている部分があってそこが正面です。自然の陽あたりのよい場所が竹の色もよく節が下ります。裏面は節が少し登り気味てよく見ると如何にも背の様に見えるものです。竹の寸筒を用いる場合に竹のふしを下向きにしない様に特に注意せねばなりません。広い水盤の場合には銃山を左右のどちらかの前隅に、ななめに向けて置く。花の挿しやすい置き方.てす。3すかし百合4麦、i9し、も⑥ スカジュリ麦・ばいも

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