1962
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た感じ。ー閑寂'|ー閑雅な風趣—ー花道に必要な専門用語があります。それを用いなければならないと云うのではありませんが、それぞれの言葉の中にはいけばなの技術を示す大切な意味のふくまれているものもありますのてここに列記して簡単な解説を加えることとします。その他必要な用語も書きます。中には一語一語にくわしい説明のいるものもありますが、ここではとりあえず言葉の意味だけを書いておきます。次の機会に必要な項目をえらんでくわしい解説をする予定ております。また新しい生花にはこの中にある様な術語の不要なものもありますが、新しい作品の基礎となる意味.て注意して読んで下さい。(きりだめ)ころ切りきづを入れためる。(みづぎり)生ける前に花材の根かたい木にところどばなに必要な言葉をあつめてみました。'「いけふく。(花招え)はなこしらえ、生けもとを水の中.て切る。水揚によい。(こみ)生花をいける場合にくばり木のすき間に木片をつめる。(出生)しゅっしようと読む。その花材のもつ自然の性質。やしなう。水揚をし一)て草木材料を風のあたらぬ所に置(あしらい)根じめ、副材のこと。主材に調和のよいあしらいの意(ためる)折れない様にまげる。木ものの場合にもある。葉を左右前後へ流れる様にのびやかに出す。(控える)後方へ枝葉を出す。この枝葉て奥行をつくること。(しづみ)花葉を沈めて用いる。大輪の花には殊に多い。(かさね)花、葉をかさねて用いる。美しい用い方がある。(色きり)配色のとり方のこと。きりと云う語に技術的な感じがある。(みづぎわ)生花の足もと、盛花の水辺、瓶花の花器の口辺の技巧゜(魚道)生花の水盤株分挿のまん中の空間、ぎよどういけと云る前の花材の整備、技ごしらえ。(そうてそわず)添う様に見えて添はさないこと。(はなれてはなれず)盆養う<゜ (流す)枝枝葉を離す様てあって、離れない。(のいてのかず)後方へ枝をはり出す出し方あり。(死花死葉)花の生きた用い方をせよ。葉の場合も同意。(ぼく添え)木のぼくものに対して他の枝の添え方、生花の場合多し。盆窓の花)生花の二重切の窓など、投入の場合にはふくべ手桶の花。(葉組)はぐみ。生花の葉組みもの、盛花の場合にも杜若など。(陰陽)いんよう。昔からの花道術語、うちおもて。(見切り)みきり。枝葉の悪い感じの重なり。生花の場合に多い。様な場所。<ぼみ、低い所。(すきあい空間)枝葉花のすき、空間を美しい技法で。(枝のはたらき)枝の確信のある上手な活かし方。言びわび)いけばなのものさび(折入れ)おりいれ。材料の株もとを折って撥ねを利用した留め方(夜蕗にあてる)水揚の一方法。花材を夜露にあてる。(うるおい)草木花葉の色、つや水分、がいけ花の中に必要である。盆渋味わい。はてやかでない雅致(明るい)明朗、陽気な感じ。花の色調、材料の感覚、花形にも。(谷)花葉味)落ついた深みのある(かごい葉)葉を葉て包む様な形。生花の場合。ぎほし、ばらんなど。(水切葉)水から若芽を出した葉、かきつばた、その他の水草。意。始めは水を観る器。今は盛花に。(ひろくち)口の広い花器の意。水盤、その他の口の広い花器のこと。(扁壺)へんこ。意。古代中国の水壺をうつした花器(垂ちをつつしたかけ板。掛花の道具。(胴まん中にある釘。向うがけの釘゜(柳枝の落ち込んだの上座、高い位置にある。柳を生る(ひる<ぎ)床の間の天井。ひるの様に曲った下向きの釘。釣花の釘(平卓)ひらじよく。床間に飾る低い台。いけ花、香炉など飾る(高い台。花器、盆裁などを飾る。(冠卓)かむりしよく。塗器、古典的な卓。香ろを飾る。昔は冠。(二月堂卓)にがつどうしよく。奈良二月堂の経机をうつした卓゜(春曰春日神社の机をうつして作った卓゜(細もの)生花の言葉。細い枝もの。特種な扱い。行李柳えにしだ(ぼくもの)木の太いもの。花のあるものを花ばくものと云う。(水盤)水釘)やなぎくぎ。床の間を盛る皿様の器の扁平な壺の撥)すいはつ。琵琶のば釘)どう<ぎ。床の間の卓)たかしよく。細く高卓)かすがしよく。奈良(喬木⑥ (広葉もの)広い葉の材料。生花の扱い方を区別する言葉。(水もの)水草のごと。かきっばた、すいれん、はす、ふとい等。(枝もの)木の枝の材料。すぐな木ものもこの中に入る。(輪もの)りんもの。主として大輪の花材。花の配列に注意する。(実もの)木もの、つるの材料の実のある材料。夏より秋冬に多い公つるもの)ツルの材料。草のつる、木のつるを含む。(草もの)草花の意。和花洋花を通じて。(花木もの)かぼくもの。梅、椿もくれん、桜などの類。花ある樹。)きようぼく。3メートル以上もある樹。松杉檜椿等の木落葉するものと常緑のものとがある(灌木)かんぼく。イバラ、ヤマブキ、ナンテソの様に2メートル程度の木と草との中間的なもの。(花手前式)いけばなの正しい札法。はなてまえしき。三重配り)生花のくばり木を二段にかける注意深い留め方。(花盆)かぼん。花を活ける時に用いる盆。伝統正しい生花用具(板留)いたどめ。水ばんに太いぼくものを立てる時とめる方法(意匠花)いしようばな。瓶花盛花と少しは違う、意匠のある花。いけばな用語集覧

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