出品記録 |
2002年11月8日
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「京都新世代いけばな展」がはじまりました。 今回は「水」をどのように表現するかがテーマとなっています。 私(和則)の花は杜松(としょう)と木瓜で、山間の渓谷の景色を思い描いていけています。 私の花席は四方から見ることができるため、どの方向から見てもらってもそれぞれに景色が変わるように工夫しています。 ある方向からは水が見えず、横にまわると水のほとりの風景があり、その横へまわると黒々とした深い淵がある、といったような、まわりから見てもらう花を意識しています。 杜松(としょう)は別名、むろ、ねずみさし、ねず、などと呼ばれ、細い針のような葉が一見優しげに枝についていますが、さわるとちくちくと手にささります。 幹がねじれるようになり、枯れた枝がとても味わい深く、自然がつくる形の不思議さを感じさせてくれます。 めったにいけられる花材ではないので、多くの方にご覧いただき、ご批評をいただければうれしくおもいます。 |
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前期展に私と一緒に出品してくれた瀬津慶典さんはご自宅のちかくの琵琶湖の風景からイメージをふくらませて、大きな青い水盤に、ガマの葉と乱れ菊、野紺菊、柚香菊、糸菊をいけられました。
ガマは夏のいけばなにはよく使われますが、初冬のいけばな展に積極的に使うことはあまりありません。 そのガマをゆったりと立ち上らせて、会場でだんだんと葉先から枯れて、葉の線が乱れていく姿が、いかにも今の季節感を感じさせてくれます。 乱れ菊や野紺菊は水あげが悪いので、毎朝いけかえが大変だったようですが、その分、見に来られた方に清々しい花の美しさを感じて頂けたと思います。 |
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